専門家が教えるスマホ首の原因とケア方法
近年、スマホやパソコンを使う機会が増えたことから、「スマホ首(テキストネック)」の症状に悩まされている人も増えてきています。
スマホ首は、姿勢の悪さが主な原因だと言われています。
理想的で良い姿勢は頭と体幹が垂直になり、頭部を支えるためには約4~6kgの荷重が首と肩にかかります。
しかし、スマホやパソコンを使用する際、自然と前かがみの悪い姿勢になりがちです。しかし、その姿勢は頭部の重心を前にかけてしまうことになり、首に大きな負担を与えます。
スマホやパソコンを使用する際、前かがみの悪い姿勢になっていると頭が2cm前に出る⇒2倍、4cm前に出る⇒4倍以上の荷重にもなると言われています。
このように、前かがみの悪い姿勢(前傾姿勢)による頭の重さで首と肩が悲鳴をあげています!
この首を前に出した姿勢を長年続けていくと【ストレートネック】という、緩やかな前弯カーブを描くはずの首の骨が、真っすぐになる可能性が出てきます。
最初のうちは「首に違和感があるな」程度ですが、症状が進むと「頭痛」「手や腕のしびれ」「頸椎椎間板ヘルニア」というように、直接生活に影響が出てきます。
もしもこういった首の症状が現れたら放置せずに、しっかりと向き合う必要があります。
この記事では、そんな「スマホ首の原因やケア方法」について解説していきたいと思います。
セルフチェック
壁に背中をつけて立ってみて下さい。(身体には力は入れずに自然な姿勢で)
【後頭部・肩甲骨・お尻・かかと】の4点が無理なく壁にピタッとつくのが「正しい姿勢」です。
壁に付かない、あるいは意識的に首を後ろに倒さないと付かない方はスマホ首や予備軍になります。
- 軽度のレベル
普通に立つだけでは後頭部が壁にはつかないが、わずかな隙間。
- 中度のレベル
普通に立つだけでは後頭部がつかない。後ろに意識したらなんとか壁に付く。
- 重度のレベル
首と頭が大きく前に出ていて、頑張っても壁につかない。
症状
・肩こり
・耳鳴り
・めまい
・頭痛
・自律神経失調症
・頸椎椎間板ヘルニア
などと言った症状が挙げられます。また、強い痛みはもちろん大きなストレスを抱えることになります。
スマホ首のケア方法
いかがだったでしょうか?
もし、スマホ首(テキストネック)になっていた場合は早く改善しなければいけません。
まず、うつむき姿勢は重い頭を必死で首が支えているという状況です!
毎日、長時間うつむき姿勢でいるだけで、首への負荷は増えていきますので、少しずつ意識して対処していきましょう!!
具体的なケアの方法としては、
・アゴ押し体操
(1)正しい姿勢をとり、頭を前に出します。
(2)アゴの先端に指を当ててそのまま水平に押して、頭と首を後ろへスライドしていきます。
※一度に何度も行うより、日常生活で気が付いた時に繰り返し行ってください
・タオルを使った首のストレッチ
タオルを使うと、首周りの筋肉を効率的にほぐせます。
下記の手順でストレッチを行いましょう。
(1)タオルを首の後ろにかける
(2)両手でタオルの端を持つ
(3)頭を後ろに倒しながら、タオルを斜め上方向へ引っ張る
(4)ゆっくりとあごをのど側へと引く
(5)5秒間キープする
(6)ゆっくりとあごの位置を元に戻す
※3~6を5回繰り返す
・お風呂で首を温める(全身浴)
関節の動きを良くするには、常に温めるのが大切です。
シャワーだけではなく、出来るだけ入浴(全身浴)をしましょう!
※リラックスして39度の少しぬるめのお湯に10~20分ほど
・パソコンやスマホを見る時は、顔を上げる
パソコンやスマホを見ているとき、どんな姿勢ですか?
頭を前に垂らした状態で見ている人が大半だと思います。
スマホを見る時は、出来るだけ目線の高さで使用する。
(※長時間見る時は、脇の下に握りこぶしや、タオルを挟むと疲れにくいですよ)
この姿勢をピシッと正すだけでもスマホ首の改善につながります!
ぜひ習慣化して本来の首のカーブを取り戻しましょう♪
最後に
いかがでしたか?
今回は、スマホ首の原因やケア方法について解説してきました。
スマホ首は、不良姿勢が原因になって出てくる症状です。
スマホやパソコンを日常的に長時間使う方は、ほんの少しの空き時間でも構いませんので、首や肩周りのストレッチを行うことをおすすめします。
しっかりとストレッチやケアを行っていけば、高確率で予防できますので、「めんどくさい」と諦めずに行動しましょう。
この記事が、少しでもあなたの役に立てたのであれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事を書いた人
山田 和也
1974年5月30日生まれ。北九州市小倉南区出身。
【保有資格】
柔道整復師(国家資格)
【経歴】
山口県下関市の整骨院で院長として4年勤務後、地元である北九州市小倉南区で整体院を開業する。臨床経験13年・延べ31300人の施術を行う。(令和4年5月現在)